From Our Representative

アネモス―奏楽と讃美の集いーが小さな産声を上げたのは、昨年の夏のことです。教会で奏楽をしているけれど、どのように弾いたらいいのだろう?どうしたらもっと良いご奉仕ができるだろう、という悩みを抱えていた者たちが集まり、手探りで活動を始めました。

アマチュアの奏楽者も、専門的に音楽を学び教える者もいる、所属教会も普段弾いている楽器も違うメンバーですが、不思議な一体感を覚えるのは、一人ひとりが奏楽を主への奉仕として真剣に受け止め、前向きに学ぶ姿勢があるからではないかと思います。その信仰者としての姿勢に頼もしさを覚え、牧師をしている私自身が大きな励ましを頂いています。

これまでの活動で忘れられないのは、課題曲の《天にまします我らの父よ》を初めてオルガンで試奏した時のこと。メンバーの演奏を聴きながら「あ、ブレスが要るんだ!」とハッとしました。

それまで歌う人の息継ぎも考えずに奏楽していた自分が恥ずかしくなりました。オルガンコンサートの楽曲解説の回では曲の背景を知る大切さを知りました。不十分ながら讃美歌の作者や背景を調べるようになり、歌詞や曲に込められた作者の信仰に触れるうち、奏楽に取り組む姿勢も変わってきたように思います。定例会で交わされる何気ない一言から気づかされることも多く、仲間と共に学ぶ楽しさを味わっています。

このようなことは、多くの人にとってはすでにあたりまえのことなのでしょう。しかし、「私たちはすでに達しているところを基準として、進むべきです」(ピリピ3:16)とのみ言葉のように、誰かと比べる必要はない、恥も汗もかきつつ少しでも前に進もうと、そんなふうに思っています。

幸い、アネモスにはオルガン演奏はもちろんのこと、典礼音楽のご研究をライフワークとされているプロのオルガニスト、小川有紀さんがアドバイザーとして加わり、一奏楽者としてご自分も共に学びつつ、専門家としての見地から企画や指導にご尽力くださっていることも、心強い限りです。演奏家・研究者・指導者としての豊富なご経験からのアドバイスは、この会のしっかりとした支柱となっています。

アネモスとはギリシャ語で「風」の意ですが、オルガンを吹き抜け音を響かせる風、また聖霊ご自身を表しています。聖霊に導かれて新しい出会いを与えられ、さらに成長していくことができれば幸いです。どうぞよろしくお願いいたします。


2017年9月                          教会奏楽者の会〈アネモス〉代表 寺村真弓